ちょうど1年ほど前、友人と行きつけの立ち飲み屋に居たときの話である。
その日の客は僕と友人の2人だけ。
大きく開かれたその店の入り口から見える道にはいつも多くの通行人や店を覗き込んでくる人がいる。
そこに胡散臭そうな(ごめんなさい)日本人と外国人の謎の混成グループが店を覗き込み、入ってきた。
胡散臭そうな(ごめんなさい)日本人は言う。
「ここで撮影していいですか?」
「あなた達も出ません?」
という超軽めなノリで何かも分からずに出演決定。
「これは何なんですか?」と僕ら。
「SCOOTERというグループのMVです。ドイツの矢沢永吉みたいなもんだよ!」
いやいやいや・・・外国人の方たちは本人じゃなくてただの撮影クルーらしいし、なんでそんなビッグなアーティストが渋谷の汚い立ち飲み屋の風景撮るんだよ、胡散臭すぎるでしょ。
しかしまあ、お酒も奢ってくれると言うし悪い気はしなかったので、乾杯したり飲んでいるシーンを撮影される僕達2人+日本人クルー2人(撮影兼出演者らしい)。
記念にセルフィーなんかしちゃったりして(当然メンバーはいない)お開き。
撮影クルー達が帰ったあと、得体の知れないグループ”SCOOTER”を検索してみると
scooterは、ドイツ発のテクノサウンドを主とするアーティスト。その迫力あるサウンドは「テクノ界のゴッドファーザー」とも言われている。
シングルはこれまでに40近く発表しているが、いずれもチャート入りするほどの実力派で、ドイツを初めとするヨーロッパではかなりの人気があり、とりわけ「HYPER HYPER」は屈指の名曲としてファンの間では語り継がれている。
なんか相当すごい人たちらしい。
Youtubeの他のMVの再生回数も軒並み数百万回以上。すげーな。
そして、それから数週間後にMVが公開。
これで俺も世界デビュー!
さっそく視聴。
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・・・・
何回再生しても俺0.5秒しか出てない
顔すら隠れちゃってるし、世界の壁は厚いね
ーおわりー
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